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森の長城は苗木から

海沿いに万里の長城ならぬ「森の長城」を作って防潮堤とする試みが有ります。しかし... - 2012年7月30日

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森の長城は苗木から

仙台市 - 2012年07月30日

海沿いに万里の長城ならぬ「森の長城」を作って防潮堤とする試みが有ります。しかし、森は一朝一夕にできるものではありません。今はまだ苗づくりの段階。横浜国立大学の宮脇昭名誉教授が仙台市内の輪王寺で、その苗づくりをご指導されるとのことで行ってきました。開催場所である輪王寺の日置道隆住職は「いのちを守る森の防潮堤」推進東北協議会の会長でもあります。

北は北海道、南は九州から集った参加者は、予想を大幅に上回る160名。立っているだけで汗が滴り落ちるほどの暑さの中での屋外作業。熱中症も心配されましたが、心配をよそに、皆が真剣なまなざしで宮脇先生のお話に聞き入り、時には質問も飛び交います。

森の防潮堤の概要を簡単に説明すると、まず震災のがれきを地中に埋め、土台を作ります。さらにその上に土をかぶせ、土塁(マウンド)状の植栽地を作ります。そこに様々な種類の広葉樹の苗木を植栽し、年月をかけて森を形成させます。植える苗木は、人が一切手を加えてないならば、本来的にはそこに生えているであろう樹木です。20年後には高さ10m以上の緑豊かな森となり、防災林としてだけではなく、景観形成や様々な生物の住処ともなります。最初の植栽こそ人の手で行いますが、200年の間、人間が手を加えなければ100%自然の状態に戻り、また、一度完成すれば9000年はもつ森になります。

平常時は防風林、防砂林として機能し、津波災害時には防潮堤。根が木々同士やがれきに絡むので津波に耐えうる強さを持った森になり、津波の勢いを減退させます。また引き波時には財産や人が海側に流出するのを防ぐ効果があります。

宮脇先生は南北に300kmの森の長城を築き、防潮堤として機能させる計画を持っています。苗木づくりはその一歩に過ぎませんが、今後多くの方からの協力を得られれば300kmも現実的な数字として見えてきます。次世代の子ども達の為に、この活動に是非ご協力ください。

いのちを守る森の防潮堤
曹洞宗 金剛寳山 輪王寺

レポート:三浦 淳|情報レンジャー@宮城