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塩害杉で造る幼稚園

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塩害杉で造る幼稚園

南三陸町 - 2012年06月28日

南三陸町志津川のあさひ幼稚園は、震災時、駅のすぐ裏手にあり、跡形も無い状態になってしまいました。

幸いにも全園児は無事で、しばらくは志津川小学校の教室を間借りしての保育。それから山間の公民館を仮園舎として移り、いま高台に新園舎を建築中です。

志津川唯一の幼稚園、あさひ幼稚園は私立のため再開が危ぶまれていましたが、建設のために様々な支援があり、日本代表MF長谷部誠選手が自著「心を整える。」の印税全額と、チャリティーイベントの収益を合わせた1億1300万円を、財団法人日本ユニセフ協会を通して寄付をして実現しました。

使われる木材は、小島孝尋園長先生が住職をされている大雄寺杉並木を使用して建築しています。この杉並木は樹齢200年から300年のもので津波による塩害で塩枯れしてしまったものを伐採し、製材加工は石川県の工場で行いまた運んできたものだそうです。建築している業者も石川県からいらしているらしく、園舎の柱は60㌢角のものすごくしっかりとしたもので、まるでお寺のような印象をうけました。

園児たちは、現在公民館での保育になっていますがとても元気で、取材時は帰りの時間ということもあり大きな声で『かえりのうた』を歌っていました。子どもたちの元気な姿に大人たちはきっと勇気づけられ、復興への力になっているはずです。

取材時に園長先生からお聞きした話で、興味深かったものは、今仮園舎のある公民館の地名が『大船沢』といい、その昔大津波が来た時に浜から大きな船が流されてきた土地らしいのです。実際今回の津波でもこんなに山間なのに目前まで浸水しています。お寺自体は、公民館よりも下流にありますが境内は小高いので浸水していません。このへんのことも先人たちの言い伝えや地名などから伝承していく必要があると思いました。
レポート:坂本恵一|情報レンジャー@宮城