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忘れないための被災地キャラバン【前編】

先の震災から3年と8ヶ月後、宮城県仙台市から県内沿岸部の被災地を二日間をかけて... - 2014年11月22日

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    加藤 隆介 (~2014.4まで)

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忘れないための被災地キャラバン【前編】

女川町 - 2014年11月22日

先の震災から3年と8ヶ月後、宮城県仙台市から県内沿岸部の被災地を二日間をかけて貸切バスで巡る「忘れないための被災地キャラバン」を取材しました。ツアーの主催者は宮城県とみやぎ県民文化創造の祭典実行委員会、そして宮城県南部の大河原(おおがわら)町にあるえずこ芸術のまち想像実行委員会と東京都東京文化発信プロジェクト室。参加者は宮城県内を中心に、首都圏や関西地方など様々な土地で芸術や音楽、文化振興等の関係者や関心のある人たち約50人が参加しました。
JR仙台駅に集合した参加者は、関心のあるツアーごとに貸し切りバスでそれぞれの目的地に向かいました。Aコースは「南三陸・女川震災遺構」について現地を訪ねるもの、一方のBコースは石巻市雄勝(おがつ)地区で古くから行なわれている地元の神楽について「雄勝法印神楽ダンス・キャラバン」として舞いや楽器のワークショップを体験するものです。今回同行したAコースでは、まず女川町内で各地を訪ねて、津波を免れた高台から市街地の現状について地元の方に説明を受けたのちに実際に被災した町中央部を歩き、町の観光協会のスタッフより被災当時の様子や復旧の過程、現在の生活や町の将来像などについてお話を伺います。被災地に佇む震災遺構を実際に見つめて、未来への記録と記憶について各々が考える契機にしようという試みです。各コースにはナビゲーターやホストアーティストとして、国内外で活躍する研究者や美術家、音楽家、ダンサーらが同行します。

女川町では、被災から最近までのあいだに倒壊や解体を免れていた三つの建造物を、震災遺構として後世に残そうという動きがありました。津波で横倒しになったそれぞれの建物は、津波の脅威の象徴として、各種メディア等でも被災後の女川町のシンボルの扱いとして、その姿が世界中に発信されていました。その後、維持や保存の経費や管理の問題、住民感情など様々な声を勘案した結果、もっとも小さな旧・女川交番の建物のみを残すことになり、最も海に近い女川サプリメントのビルは、漁港の護岸工事の妨げになるとして14年3月に既に撤去されています。もっとも大きな江島(えのしま)共済会館のビルも15年1月をめどに撤去することが決定しています。
その後、一行は隣接する南三陸町に移動し、同じく震災遺構として保存するか撤去かが話し合われている町の防災対策庁舎を見学。この建物も津波の脅威を後世に伝える建物として保存が検討されていますが、町と地元住人の話し合いの結果、将来的に撤去する方向です。そして町内歌津地区で養殖・水産加工業を営む髙橋さんのご家族を訪ね、被災当時の様子やその後の生活、再開した漁業と防潮堤建設計画の関係、防災対策庁舎保存についての地元の声など、被災地の現状について伺いました。当日は県内の富谷町に宿泊し、翌日は参加者全員でそれぞれが見聞きした見聞や考え、震災遺構のあり方や是非などについて意見交換をしながら、Bコースの参加者と共にフォーラムを開催します。本イベント担当責任者で、宮城県大河原町の公共文化施設えずこホール(仙南芸術文化センター)の水戸雅彦所長に、キャラバン開催の背景や手応えについてお話を伺いました。

忘れないための被災地キャラバン【後半】

主催事務局:えずこホール(仙南芸術文化センター)

木村 敏之|情報レンジャー@宮城