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名取市閖上の日和山付近

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名取市閖上の日和山付近 (360°パノラマ)

仙台市 - 2014年10月05日

先の震災で被災した宮城県名取市の閖上(ゆりあげ)地区を訪ねました。ここには日和山(ひよりやま)という6メートルほどの小高い丘があり、その山を含む一帯は日和山公園として整備された場所でした。この辺りは仙台平野から太平洋に注ぐ名取川の河口にほど近く、地震当日の8メートルを超える津波で集落は無くなりました。
現在は写真の通り、残った建物の一部と押し流された民家の土台、そしてセイタカアワダチソウが生い茂る土地になっています。日和山の頂上には慰霊碑が建ち、ここを訪れた人が立ち寄っては手を合わせる場所になっています。この日も入れ替わり立ち代わり、企業や学校などの視察や教育旅行とおもわれる大型バスが乗り付けては、山の周囲を歩いては写真を撮ったり、慰霊碑に手を合わせる人の姿が見られました。また、ここから少し内陸側の区画では、砂で埋まった側溝を手作業で掘っては遺骨や遺品を探す団体が活動している様子も見ることが出来ました。さらにここから歩いて5分程度の場所には、食事や買い物が楽しめる「ゆりあげ港朝市」が開催されているため、そこで買い物を終えた車が列を成している様子も見られるなど、現在のこの一帯は様々な目的の人が行き交う場所になっています。
今年9月、名取市はこの地にあった笹かまぼこメーカーの佐々直(ささなお)の被災した旧工場を、名取市の震災遺構として保存する方針を明らかにしました。この写真の中央右寄りに、一階部分の壁が無くなった鉄筋コンクリート製の2階建ての建物が確認できます。旧工場は既に市に譲渡され、建物は市が計画しているメモリアル公園の一部として残される方向です。

宮城県沿岸部の各市町村では、震災遺構の選定が進められています。当初、その有力な候補として期待されていた気仙沼市鹿折の大型漁船は昨年に撤去されましたが、仙台市の旧荒浜小学校や気仙沼市の気仙沼向洋高校跡、南三陸町の防災庁舎跡、石巻市の旧門脇小学校や旧大川小学校など、現在もその選定と検討が続けられています。地元住民の意向や維持・保存のための費用など問題は多々ありますが、保存が決まった施設は、津波の脅威を後世に伝えるために出来る限り有効に活用されることを希望します。

木村 敏之|情報レンジャー@宮城

http://gigapan.org/gigapans/163970