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福島市 - フォトリポート ボランティア 除染

俺たちやらねで誰がやる

「熱き志の男たちョー集まれ~! 俺たちやらねで誰がやる~! ウオーォ~~!」。... - 2012年12月1日

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俺たちやらねで誰がやる

福島市 - 2012年12月01日

「熱き志の男たちョー集まれ~! 俺たちやらねで誰がやる~! ウオーォ~~!」。さながら、これから戦場に向かう男たちの雄叫びだ。目に見えない放射線汚染物質に挑もう(除染)というのだ。NPO法人オンザロードが実施した福島市大波地区でのボランティア『福島 元気祭!』は、本格的な除染活動とは少し違っていた。もちろん、人体にすぐに影響を及ぼすような危険な作業はない。国が示している放射線の年間積算量を超えない除染も本来は専門業者が行うが、現状では予算も追いつかないのが実情。

しかし、福島から避難できない一家、そして子どもたちがこの地で生活している。こうした福島の現状を見過ごせない、風化させたくない、そして伝えなければならないという“使命感”に燃えた男たちに呼び掛けたのがオンザロードだった。

大波地区は市中心部から車で東へ20分程の所にあり、田畑に恵まれ米を中心に福島の農業を支えている。福島第一原発の事故以来、ホットスポットと呼ばれる高い線量地域が点在し、行政主導で除染が進められている。住民らがいち早く動き、「仮置き場を設けて除染をやらなくては」といった地区だ。業者では手が回らない細かい作業は住民も積極的に除染し、一定レベルの線量低減はみられるものの、まだまだ追いつかない地域だ。避難できずに残っている子どもたちも多く、住民も除染の成果に期待を込める。

12月1日から10日までの『元気祭!』には延べ1,000人の男たちが集結した。枯れ葉、腐葉土・・・それらが汚染物質だ。線量は7.5~8μSv/hを示したが、それを除くだけで空間線量も少しだが下がる。今年の大波は作付け制限地区に指定され、来年こそは作付けするんだという思いが強い。そこにオンザロードが関与していく。

県内では除染廃棄物の仮置き場がなかなか決まらない。大波のように住民こぞって設けたのは、他に2カ所しかないという。当然、各地で除染作業は遅れている。なぜ少なく、なぜ造らないのか? 県民の多くはその責任は東電だと言う。そして自分が住む周辺には作りたくないのだ。被害者意識から離れられないために除染が進まない福島ー。大波地区はきれいに姿を変え、住民も喜んでいる。こうした地区があることを、もっと多くの県民に知ってもらい、私たちの地域もやっていこうという起爆剤にしたい。そうすれば「まずは仮置き場がなければ進まない」という動きになるかもしれない。最初はボランティア活動かもしれないが、次には業者が入り本格的な除染になっていく。今回のボランティアは作業中に放射能を浴びるが、最も安全で効果的な除去方法を実践する。各人に積算線量計を配布して記録、手袋、マスク、防護服は必携だった。一日で5μSv/hの被曝線量だが国の指針は年間1㎜Sv/h(=1,000μSv/h)以下とされ、200日作業して現れる線量だ。また、食材には福島の農家やJAが協賛、無料で提供してもらった。米は今年、福島で産まれた『天のつぶ』。おいしい福島の味をアピールし、福島の現状を持ち帰って風化しない情報の発信をしてほしい。

 

レポート:小野清隆|情報レンジャー@福島