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帰らんにぞ!

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帰らんにぞ!

双葉町 - 2012年11月01日

「帰らんにぞ!」津波が襲来した後、原発事故が発生する前に双葉町の斉藤宗一さんが妻に言った言葉だ。

大震災が起きた3月11日、斉藤さんは町内の病院に入院していた。2日前に手術したばかりだった。地震の後の津波被害を目の当たりにした時、すぐに「原発が危ない」と思ったと言う。炊き出しを手伝っていた妻たちに電話で、貴重品を持ってすぐ避難するように呼び掛けた。『帰らんにぞ!(帰って来れないんだぞ!)』

その数時間後に町から、北西の方角に避難するよう指示があったため、妻と母親は川俣町に走った。翌日、斉藤さんは2人を迎えに行き、今度は16時間をかけて東京の娘のところに逃れた。気が付くと、手術で縫合した傷口は開いてしまっていた。術後間もない中を動き回り、精神的な疲労もあった。

震災前の斉藤さんは、評判のおいしいホウレンソウを作って都内の大手デパートにも出荷していた。今は再開する目途も全く立っていない。農業の傍らいろいろな役職を担い、双葉町の原子力委員でもあった。当時から東京電力や原子力保安院に対して要求してきた事がある。

「大地震が起きたときの対策、津波対策を」「万が一事故があった場合、太平洋側は風向きが変わるから、県庁や福島空港方面に2本の避難道を」だった。ここに生まれてここに住んでいる、ここに原発があるから要求しているんだーと訴えた。

その願いは叶わず、今回の事故が起きてしまった。「あの時、ああすれば良かった」と言う言葉は原発には通用しない。

レポート:千葉 胤典 |情報レンジャー@福島