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安田 希代美
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震災直後の中央卸売市場・・
福島市 - 2012年09月01日
東日本大震災に端を発した福島第一原発の爆発事故ー。放射能飛散の問題は県庁所在地の福島市の台所を預かる中央卸売市場にも大きな衝撃を与えた。松谷治夫場長に話を聞いた。
市場というエリアは通常から一般市民は入りにくいでしょうし、開設者である福島市としても関係者以外は入れてなかったのが実情。それがかえって、震災後もすぐに対応した市場の動きが見えにくく、分かりにくかったかもしれない。
当時を思い出してもらえば分かるのですが、大手スーパーはガソリン不足などから物流がストップし品物が入らなくなった。しかし市場は、数日の後には競りが始まりました。生鮮食品も広い市場内にストックがあったし、早い時期から出入りの小売店が店舗に運んで住民に供給していました。大手スーパーが品不足の時に、地元の小売店のありがたさを再認識されたことでしょう。パンだけではなく、いろんなものがあったと分かったはずです。市場のストックは相当ありました。災害という不幸なきっかけではありましたが、“市場の存在価値。大事だな”と再認識されたことと思います。
放射能の風評被害は非常に感じるという。
市民間でもデリケートな人たちがいますが、線量が基準値以下の物は地元でも食べてもらいたい。市場でも独自の検査体制を敷いており、安全・安心に心掛けている。特産のモモの出荷も回復し、秋の果物の生産と出荷にも回復が見られた。農家の人たちも一生懸命取り組んでいました。
食の安全は果物王国・福島の大きな要になっている。卸売市場と小売店の存在を改めて認識し、風評に負けない安心・安全な産物を供給し続けている。
レポート：小野清隆｜情報レンジャー＠福島