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奇跡のボランティアセンター

あああ、戻って来たあ。そんな感じにさせてくれる場所ってありますよね。まるでオー... - 2011年12月23日

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奇跡のボランティアセンター

陸前高田市 - 2011年12月23日

あああ、戻って来たあ。そんな感じにさせてくれる場所ってありますよね。まるでオーガニックカフェに来たゆるやかでやさしい空気に包まれた感じがここにはあります。陸前高田市災害ボランティアセンター。12.23現在、8,7000人のボランティアと仲間になったボランティアセンターだ。一度行ったら必ず虜になる懐の深さがこの場所­には在ります。他ボランティアセンターも学校も会社も地域も、ここに学ぶ事は本当に多い…そう思います。そんな秘密を映像で確かめていただければうれしいです。

災害ボランティアセンター(通称:ボラセン)に優劣などつけられない。与えられた環境下で身を粉にして頑張っている人たちばかりだ。一日たりとも気を抜く暇がない。「クリエイティブの可能性 東北合宿 powered by JTB」ボランティアツアーバスではじめてこの陸前高田災害ボランティアセンターを訪れた。このとき山垣浩功さんに色々とお話を伺った。このときの作業は、瓦礫と泥で埋まった畑を元に戻したいということで一日掛けてテニスコート一面分ぐらいの畑をひたすら泥かきと溝堀だった。どこか、完璧にやりきれなかった感じが拭えないままボラセンに一輪車やスコップを返却に行き、バスに乗り込む。なんか、心が晴れなかったのを覚えている。その時だ、このボラセンのスタッフが全員、そう全員がこっちを向いて「ありがとおおお」と手を振ってくれている。一同「うるる」と…泣き出した娘もいた。

あのアットホームな感じを情報レンジャーのみんなに見せてあげたくて、山垣さんの携帯に電話した。山垣さんは鳥取だった。鳥取県立米子工業高校の教員であり、日野ボランティアネットワークの事務局員をやられている方だったのだ。山垣さんの紹介で、安田さんと荻原さんが待っていてくれた。二人は社会福祉協議会の職員で、震災当初からふたりが中心となりここは運営されている。「ボランティアは仲間なんです。けっしてお客さんじゃない。われわれ現場活動班の一員なんです。作業をコミュニケーションツールの一つと考えています」と屈託なく笑いながら言ってくれた。機会があったらここを訪ねてほしい。とにかく、とてもアットホームな感じで家に帰って来たような気分だ。多い日はバス30台ほど1200人オーバーのボランティアが来る。平日の少ない日でも500人は下らない。「どうして、このような雰囲気になったの?他と違う印象を受けます」と訊くと「他の地域をみていないので、他との比較はわからないんです」と。なんと、もったいない。どうやらボラセン同士の横連携がないらしいのだ。上手くいってる部分も上手くいってない部分も、全部共有したらいいのにね。これも課題として持ち帰ろう。

「災害ボランティアセンターとは、コミュニティ・ソーシャル・ワークの実践の場である」この場所に従事する人々は、この「在り方」を実践しているといいます。

陸前高田市災害ボランティアセンター

住所〒029-2202 岩手県陸前高田市横田町字狩集96−3 電話番号0192-57-7733

レポート:石川 淳哉|情報レンジャー隊長