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郡山市 - 芸術 避難所

避難所再現Aichi Triennale

「避難所を再現した映画撮影が行われる」と知り、郡山市の多目的ホール『ビッグパレ... - 2013年4月15日

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避難所再現Aichi Triennale

郡山市 - 2013年04月15日

「避難所を再現した映画撮影が行われる」と知り、郡山市の多目的ホール『ビッグパレット』に行って来ました。ここは福島県内で最も多くの避難生活者を収容し、富岡町と川内村が同施設内に災害対策本部を設置した場所で、この日は2013年8月10日から始まる予定の「あいちトリエンナーレ2013」 出品作品の舞台となりました。

愛知県が三年に一度行う国際芸術祭で、今回は「揺れる大地ーわれわれはどこに立っているのか:場所、記憶、そして復活」というテーマを掲げています。東日本大震災によって避難生活を余儀なくされた人々の【困難な経験と記憶】から構想された新たな映像作品で、各地の避難所の調査を基に作らた空間を舞台に、世界で活躍するアーティスト「アーノウト・ミック」が、想像の世界と現実に起きた出来事を、約300名のエキストラが大災害に直面した人間を演じるものです。

取材当日は、藤井 光監督の好意により本番2日前の様子を撮影しました。目に飛び込んで来た段ボールの仕切りは【狭い】の一言です。荷物が入っていなくても畳3枚分のスペース。周りが紙で囲まれていると尚更圧迫感がありました。生活していた当時の心情や体調は如何ばかりかと胸が痛みます。避難していた方の証言と、想像で準備された寝具や支援物資は、殆どが郡山市内で調達したそうです。

2000年に日本建築学会賞を受賞した建物自体も今年になってから再開されましたが、床の一部はヒビ割れも見受けられ、完全に元通りとまでは至っていません。出演者は震災により困難な生活をしている人や、ボランティア参加経験者が中心です。風化が始っていると言われる今、このような取り組みを内外に向け発信することは『当時と同じ場所で』少しでも『同じ環境を』共有し、「忘れないこと」「次の災害に備えること」の重要性を改めて感じました。

あいち トリエンナーレ

レポート:安田 希代美 |情報レンジャー@福島