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女川町 - 2012年04月30日

4月29日、女川町にある女川高校のグラウンドに、大規模な仮設商店街がオープンしました。商店街は、津波で全壊したJR女川駅舎にあった鐘が発見されたことから、「きぼうのかね商店街」と名付けられました。
敷地内には銀行や郵便局、交番、観光協会なども併設され、飲食店や雑貨・専門店、およそ50店舗が入っています。

今回取材に伺ったのは、地元出身の3名のアーティストが集まって起業した女川 アートギルド・カンパニーのショップです。
代表の遠藤圭さんと妹さん、グラフィティーライターのD-BONSさんは、震災以前はそれぞれ別々にデザインやアートに関わる活動を行ってきました。
町から声がかかったことをきっかけに、「ひとりでできないことも3人ならできるのでは」と起業を決め、オープンに向けて内装にも自分たちで取り組んできました。
「被災地だからというのではなく、女川にはかっこいいものがあるということで売っていける商品を作っていきたい」という遠藤さんの想いは、ショップ内で制作され販売されている、革細工の商品に込められています。
イラストデザインを専門に活動してきたD-BONSさんは、きぼうのかね商店街内にある八百屋 阿部新さんの店舗内に鮮やかなイラストを描くなど、女川に明るいイメージを発信していこうとしています。

今はがれきの撤去が進む女川ですが、アートの視点から明るい町づくりをという新しい取り組みが期待されます。
若い方々の声や勢いは、多くの人に響いていくと思います。
地域に住む人々自身の想いが復興の要であると同時に、それを支援する周囲の活動が継続的に必要だと感じました。

レポート:飯田 章乃|情報レンジャー@宮城