木村 敏之
先々に繋がるきっかけになる情報を提供できればと思います。
木村 敏之
先々に繋がるきっかけになる情報を提供できればと思います。
三浦 淳 (~2014.4まで)
岩手県出身仙台市在住 肴と魚を求めて海を彷徨う釣り人
加藤 隆介 (~2014.4まで)
宮城県出身仙台市在住 他人の幸せを撮り続けている中年独身ブライダルカメラマン
坂本 恵一 (~2013.3まで)
宮城県矢本町(東松島市)出身 丸刈りの似合う38歳 今までの合計で地球25周は運転した男
網野 武明 (~2013.3まで)
宮城県名取市出身仙台市在住 粉雪をこよなく愛する庭木の剪定が上手なグラフィックデザイナー
太田 和美 (~2013.3まで)
宮城県仙台市出身在住 大きなものをつくりたがる小柄で童顔なクリエイター
石巻市 - 2015年02月04日
震災から4年11ヶ月を経た宮城県石巻市で、市内でも漁業の盛んな渡波(わたのは)地区に居住しながら水産業の復興支援活動を行う団体を取材しました。横浜市に本拠地を置くK2インターナショナルグループ(以下K2)は、不登校や引きこもり、発達障害などの悩みを抱える若者の居場所づくりや自立就労の支援活動を続けている団体です。1989年から活動を開始し、未就労中の若者の就労支援や学習支援、子育て支援や海外での就労体験プログラムの実施など多様な活動を実施中。また、助成金に頼らない運営を目指して飲食店経営にも乗り出し、利用者の就業場所や雇用創出にも取り組んでいます。
震災から間もない2011年4月、K2は支援物資を積んだトラックで石巻市に入り、物資の配布や瓦礫処理などのボランティア活動に従事しました。その後も10名前後のメンバーが被災地を毎月訪ね、炊き出しや浸水した地域の側溝や家屋の清掃などの活動を続けました。石巻市を支援先に選んだのは、かつて団体に勤務していた石巻市出身のスタッフがいたためでした。安否を確認したところ、市内の小学校に避難していることが判ったため、団体として石巻市を中心に支援活動をすることになりました。6月には、復興支援に継続的に取り組むために市内の梨木畑地区の一軒家を購入。現地の拠点「K2ハウス石巻」を立ち上げ、メンバーが現地に定住しながら、仮設住宅での炊き出しやコミュニティ活動のボランティア活動、地元の祭りへの屋台の出店などの活動を続けています。15年2月現在も11人のスタッフと利用者が石巻市で共同生活を送っています。
2011年11月、現地スタッフはK2ハウス石巻の近所で海産物の販売をしていた男性から、販売が成り立たないので廃業するという話を聞きます。K2内で検討した結果、自社の持つネットワークや設備を活かして、石巻産の海産物や水産加工物を直販する「うんめえもん市」を横浜市役所で開催しました。石巻の食材の直売や新鮮な海産物を使った手作り弁当、あぶりサンマの押し寿司などが好評を博し、12年の春より現在まで横浜市内の各区役所を中心に開催。続いて12年8月には株式会社うんめえもん市を設立。11年から数えて14年3月までの間に300回近い支援活動を行っています。
また、被災地での支援活動は、K2の本来の事業の柱である若者の就労支援にも活かされています。支援活動を通じて知り合った現地の水産加工会社が人手不足で困っている話を聞き、K2ハウスで生活している若者を有給インターン生として会社に送り、仕事に馴染めた場合はそのまま正規雇用者として就業する流れが出来つつあります。インターンの開始以来、15年2月現在で二つの水産加工会社で計6人の若者が採用されるなど、実績をあげています。
この春からK2石巻では若者たちの自主的な活動として「梨木畑プロジェクト」を始めました。農作業自体の経験がまったく無いメンバーが、手作業で土おこしや石拾い、堆肥入れなどを実施しています。将来的にはこのスペースを活かして、近隣住民とK2ハウスのメンバーが一緒に農作物づくりや園芸などを通じた交流の場にすることを目指しているということです。
木村 敏之|情報レンジャー@宮城