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20世紀アーカイブ仙台

震災からもうじき3年。各地の自治体や企業、学校やメディアなどでは、当時の記録や... - 2014年3月3日

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    木村 敏之

    先々に繋がるきっかけになる情報を提供できればと思います。

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    加藤 隆介 (~2014.4まで)

    宮城県出身仙台市在住 他人の幸せを撮り続けている中年独身ブライダルカメラマン

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    宮城県仙台市出身在住 大きなものをつくりたがる小柄で童顔なクリエイター

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20世紀アーカイブ仙台

仙台市 - 2014年03月03日

震災からもうじき3年。各地の自治体や企業、学校やメディアなどでは、当時の記録や体­験を残すためのアーカイブ作業が現在も行なわれています。今回は仙­台市で古い写真やフィルムなどを収集・整理し、それらの展示会や上映会を続けている20世紀アーカイブ仙台さんに、震災後のアーカイブ事業と今後の活動予定について伺いました。

20世紀アーカイブ仙台は2009年6月設立のNPO法人です。震災以前には仙台市や宮城県内で撮影された大正時代の写真や絵はがき、昭和時代の8ミリフィルムなどを市民から募り、それらを写真パネルとして展示したり、市民センターや老人福祉施設などで上映会を開催するといった活動を行っていました。また、上映だけではなく参加者同士で語り合う場を設けるなどの参加者のコミュニケーションを促す活動も事業の目的としています。
震災から間もない3月22日、団体では市民から被災地の風景や被災した中での生活などの写真の提供を募り始めました。ツイッターなどで集まった18000枚の写真を整理し、約1年後には写真集「3.11 キヲクのキロク」を刊行。この写真集はクラウドファンディングを利用して、全国108ヶ所の図書館に寄贈されています。副理事長の佐藤正実さんは「アーカイブは写真を集めて終わりではない、どう再利用するか」を念頭に活動しています。現在も沿岸部のツアーや、集まった写真の撮影場所を特定して当時と現在の様子を組み写真にして展示する「定点観測」、震災時の体験の聞き取り事業やその体験の語らいの場づくりなど、さまざまな活動を精力的に続けています。

2014年3月現在、団体では約20000枚の画像を収蔵していますが、そのうち4割が携帯電話やスマートフォンで撮影されたものでした。寄せられた写真の多くは、地震で散らかった自宅の様子や、買い物の途中で何気なく撮影された風景、家族の団らんの様子などの身近な情景でした。給水車の前に並ぶ市民の行列。応援に来た他県ナンバーのパトカーや消防車。ガソリンスタンドに並ぶ長大な車列などなど。大手メディアの報道で目にしたような沿岸部の光景や壊れた建物の写真よりも、身近な視点の写真のほうが来場者の目を引きつけることが多いと佐藤さんは感じています。
現在の団体の課題は、活動の拠点づくりと、もうひとつは集めた写真の整理(検索用のキーワード付け)作業です。たとえば検索用データベースに写真の撮影情報とキーワードをつけて入力しただけでは、撮影者がなぜそれを撮影したかったのかといった情報が残りません。記録者の視点や想いにまで留意した管理をしてこそ、後世のまちづくりや防災に活かせるデータベースになると考えているそうです。例えば前出の他県ナンバーの車両を撮影した写真には、震災から間もない時間ではるばる東北に来てくれたことへの驚きと感謝の気持ちが垣間見えます。そこまで残してこそ、その写真が撮影された背景を後世に伝えることができるのではないか。そのためにも、もっと多くの市民に参加してほしいというお話でした。

20世紀アーカイブ仙台では、現在も震災時に撮影した写真を集めています。お持ちの方は、3月8日(土)から16日(日)の13〜17時までのあいだ、仙台市青葉区のせんだいメディアテーク7Fのラウンジまでぜひお持ちください。
ケータイで撮った「3.11」はありませんか?

また、4月13日(日)まで仙台市のせんだいメディアテーク7Fのラウンジで定点観測の写真パネル展を開催中です。
定めた点から観て測る

20世紀アーカイブ仙台

木村 敏之|情報レンジャー@宮城