木村 敏之
先々に繋がるきっかけになる情報を提供できればと思います。
宮城県石巻市尾崎(おのさき)の地区の長面浦(ながつらうら)を訪ねました。この日... - 2014年2月26日
木村 敏之
先々に繋がるきっかけになる情報を提供できればと思います。
三浦 淳 (~2014.4まで)
岩手県出身仙台市在住 肴と魚を求めて海を彷徨う釣り人
加藤 隆介 (~2014.4まで)
宮城県出身仙台市在住 他人の幸せを撮り続けている中年独身ブライダルカメラマン
坂本 恵一 (~2013.3まで)
宮城県矢本町(東松島市)出身 丸刈りの似合う38歳 今までの合計で地球25周は運転した男
網野 武明 (~2013.3まで)
宮城県名取市出身仙台市在住 粉雪をこよなく愛する庭木の剪定が上手なグラフィックデザイナー
太田 和美 (~2013.3まで)
宮城県仙台市出身在住 大きなものをつくりたがる小柄で童顔なクリエイター
石巻市 - 2014年02月26日
宮城県石巻市尾崎(おのさき)の地区の長面浦(ながつらうら)を訪ねました。この日はこの上なく穏やかな天候で、ときおりハクチョウやシロサギ、マガンなどの姿も見られ、往時の穏やかな景観を想像することができました。
長面浦は北上川が太平洋に注ぐ河口に隣接する内湾で、三方の山から流れ込む湧き水と海水が混じり合う汽水域でした。しかし震災による津波の被害で護岸や道路、住宅地や北上川に面した農地などの大部分が冠水し、かつての穏やかな風景はすっかり無くなってしまいました。この一帯は昨年8月にようやく電気が復旧したばかりで、昨年秋に訪ねた折には人通りといえば電線の仮設工事関係者の車両をときおり見かける程度でした。しかし現在では、土木工事の事務所や大規模な資材置き場ができており、ひっきりなしに車両が出入りしています。そしてこの土地のいちばんの名物である牡蠣の加工場の建設が始まっており、確実に復旧に向かっている印象をうけました。一方でこの地区には高さが約8メートルの護岸工事の建設計画もあり、地元の漁師さんに聞いたところ、海が見えなることで逆に避難や船の移動が難しくなるといった不安も漏らしていました。
しかし、震災後の長面浦にはよい変化もあったそうです。津波で汽水が入れ替わったことによって水質が良くなったり、時おりヒラメやタコが外湾から入ってくるようになったという変化もあるそうです。元々いろいろな魚介類が獲れる場所だったことに加えて、栄養に富んだ水が牡蠣の養殖に最適な土地なので、これからもここでなら漁師を続けられるというお話を伺いました。そして、現在はちょうど地元産の牡蠣がいちばん肥えている時期で、ここで獲れた牡蠣は松島や仙台の卸業者にも出荷しているそうです。水の穏やかな長面浦で育った牡蠣は外湾のものに比べて殻が薄いため、早く蒸し上がるので牡蠣小屋の業者には特に人気が高いとのこと。そして網にシラウオがかかるようになると、まもなく長面浦にも春がやってくるというお話でした。
石巻市長面浦 ※2013年11月来訪時の記事です
木村 敏之|情報レンジャー@宮城