木村 敏之
先々に繋がるきっかけになる情報を提供できればと思います。
震災からちょうど1001日めに当たる12月5日、宮城県石巻市の牡鹿半島の最南端... - 2013年12月5日
木村 敏之
先々に繋がるきっかけになる情報を提供できればと思います。
三浦 淳 (~2014.4まで)
岩手県出身仙台市在住 肴と魚を求めて海を彷徨う釣り人
加藤 隆介 (~2014.4まで)
宮城県出身仙台市在住 他人の幸せを撮り続けている中年独身ブライダルカメラマン
坂本 恵一 (~2013.3まで)
宮城県矢本町(東松島市)出身 丸刈りの似合う38歳 今までの合計で地球25周は運転した男
網野 武明 (~2013.3まで)
宮城県名取市出身仙台市在住 粉雪をこよなく愛する庭木の剪定が上手なグラフィックデザイナー
太田 和美 (~2013.3まで)
宮城県仙台市出身在住 大きなものをつくりたがる小柄で童顔なクリエイター
石巻市 - 2013年12月05日
震災からちょうど1001日めに当たる12月5日、宮城県石巻市の牡鹿半島の最南端、鮎川地区を訪ねました。
ここは古くから漁業で栄えた港町で、特にこの土地を代表する産業といえばやはり捕鯨が挙げられます。金華山沖は古くからマッコウクジラが多く生息する海域で、1900年代初頭に捕鯨基地が整備されて以来、鮎川は国内有数の捕鯨産業の町であり続け、新鮮な鯨肉だけでなく加工食品や工芸品などの産業も発展していた鮎川地区は「鯨の町」とも呼ばれていました。
そしてもうひとつ、この地域で忘れてはならないのが金華山(きんかさん)という島の存在です。牡鹿半島の東側に浮かぶこの離島は牡鹿地区で最も大きく(約10 キロ平方メートル)、山の中腹には金華山黄金山神社(こがねやまじんじゃ)が建っています。島全体が神社の霊域で、山形の出羽三山や青森の恐山と並んで東北三大霊場に数えられており、全国から参拝者が訪れます。島内には野生の鹿や猿が多く生息しており、牡鹿半島の西側にある網地島(あじしま)、田代島と並んで風光明媚かつのどかな景勝地としても知られています。また、元日には水平線から昇る初日の出を観るクルージングツアーも開催されるなど、宮城県を代表する一大パワースポットでもあります。
しかし、震災によってこの地域も甚大な被害を受けました。石巻市街と鮎川港をつなぐ国道のコバルトラインが不通となり、約一週間にわたって外部からの支援の手がほとんど入らなかったといいます。地区内の建物の約7割が全半壊し、港湾部のほとんどの建物や道路が被災しました。鮎川港に隣接していた博物館のおしかホエールランドは津波で建物の2階まで浸水し、1階展示室の標本は流出し瓦礫が堆積したために今年7月に解体され、現在は捕鯨船の船体部分のみが元の場所に残されています。そしてとりわけ被害の大きかった鮎川浜周辺は約120センチメートルの地盤沈下が起こり、現在も護岸工事や土地のかさ上げ工事が急ピッチで行なわれています。また住宅地の高台集団移転も正式に決まり、復興に向けて確実に動き始めています。
木村 敏之|情報レンジャー@宮城