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木村 敏之
先々に繋がるきっかけになる情報を提供できればと思います。
- 現在の宮城県 情報レンジャー
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- 宮城県 情報レンジャー
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三浦 淳 (～2014.4まで)
岩手県出身仙台市在住 肴と魚を求めて海を彷徨う釣り人
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加藤 隆介 (～2014.4まで)
宮城県出身仙台市在住 他人の幸せを撮り続けている中年独身ブライダルカメラマン
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坂本 恵一 (～2013.3まで)
宮城県矢本町（東松島市）出身 丸刈りの似合う３８歳 今までの合計で地球２５周は運転した男
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網野 武明 (～2013.3まで)
宮城県名取市出身仙台市在住 粉雪をこよなく愛する庭木の剪定が上手なグラフィックデザイナー
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太田 和美 (～2013.3まで)
宮城県仙台市出身在住 大きなものをつくりたがる小柄で童顔なクリエイター
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2008年6月14日の朝、東北地方では岩手県内陸部を震源とする大きな地震がありました。「岩手・宮城内陸地震」と命名されたこの地震は、マグニチュード7.2と非常に大きなもので最大震度6強を記録。宮城県北西部に位置する栗原市、岩手県南部の奥州市など広範囲にわたり被害を与えました。発生から1ヶ月の間に500回以上の余震を記録するなど、当地では未だに記憶に新しい災害です。
宮城県内でも特に被害の大きかった栗原市では3000戸以上の建物が被害を受け、土砂崩れや落石などで13人が犠牲になりました。また、警察や自衛隊、消防等の大規模な捜索にも関わらず、現在も4人が行方不明のままとなっています（2009年7月14日、栗原市危機対策課調べ）。この栗原市周辺は先の東日本大震災でも最大震度を計測した地域で、特に奥羽山脈に位置していて山間地の多い栗駒山麓は古くから地滑りや河川の決壊などの災害に見舞われてきた地域でもありました。山麓の須川や駒の湯など周辺の温泉街は「栗駒五湯」とも呼ばれる人気の観光スポットでしたが、この地震で休業や廃業などに見舞われた宿も少なくありません。この土地には駒ノ湯温泉という人気の温泉宿がありましたが、旅館の建物は土石流に飲み込まれ、宿泊客と従業員の9名の方が犠牲になりました。土砂崩れで約300メートルの距離を土地が動いた斜面もあったという記録もあります。
現在、この場所では写真のようにこの下流にある荒砥沢ダムの砂防工事が行なわれています。向かって左奥が温泉宿があった辺りですが、現在は駐車スペースとして更地になっている様子がわかります。山頂部から崩れ落ちたブナ林の灌木は今でも葉をつけており、木が枯れないほど大量の土砂ごと山林が崩落したと考えられます。この日は朝から肌寒く、撮影中には時おりみぞれが降りました。
この災害を契機に、栗原市では「栗駒山麓ジオパーク構想」を立ち上げました。ジオパークとは、特殊な地形や自然環境などを地域の遺産として捉え、環境保全や防災教育、観光ツーリズムなどに利用できる公園として整備したものを指します。2004年にユネスコの支援で世界ジオパークネットワークが設立され、日本では火山の噴火で湖に山ができた北海道の「洞爺湖有珠山」や、京都から鳥取にかけて奇岩や砂丘が続く「山陰海岸」など全6地域が認定されています。
その後、2010年5月に市では現在の栗駒山麓の地形や景観の保存のあり方、防災教育への利用、学術的研究など多目的にわたる活用の可能性を検討するために「栗駒山麓崩落地・景観活用検討委員会」を設置。現在は市の主導で、日本ジオパーク認定に向けての様々な環境整備や現地ガイドの養成を行ない、他地域の認定を目指す自治体とも連携しながら登録に向けた活動を行なわれています。そして今年9月には、同じく被災した三陸海岸の10の沿岸地域がまとまり「三陸」として日本ジオパーク委員会の認定を受け、晴れて日本ジオパークとなりました。栗原市の検討委員会も「三陸ジオパーク推進協議会」と連携しながら近い将来の登録を目指して活動しています。
木村 敏之｜情報レンジャー＠宮城