木村 敏之
先々に繋がるきっかけになる情報を提供できればと思います。
木村 敏之
先々に繋がるきっかけになる情報を提供できればと思います。
三浦 淳 (~2014.4まで)
岩手県出身仙台市在住 肴と魚を求めて海を彷徨う釣り人
加藤 隆介 (~2014.4まで)
宮城県出身仙台市在住 他人の幸せを撮り続けている中年独身ブライダルカメラマン
坂本 恵一 (~2013.3まで)
宮城県矢本町(東松島市)出身 丸刈りの似合う38歳 今までの合計で地球25周は運転した男
網野 武明 (~2013.3まで)
宮城県名取市出身仙台市在住 粉雪をこよなく愛する庭木の剪定が上手なグラフィックデザイナー
太田 和美 (~2013.3まで)
宮城県仙台市出身在住 大きなものをつくりたがる小柄で童顔なクリエイター
東松島市 - 2013年11月03日
東松島市野蒜(のびる)地区、鳴瀬川の支流・吉田川の河口付近の岩山からの風景です。画像左側の河口付近では護岸工事が進められており、河口ではロングボードのサーファーの姿がありました。画像中心部の墓地の左側の県道をまっすぐに南下すると、松島湾が一望できる名所として知られる奥松島の大高森へ続きます。かつてのこの道の両側は、鬱蒼とした松林が広がる土地でした。墓地の手前の区画には約10数件の民家があったと記憶していますが、現在は写真の通りセイタカアワダチソウの薮となっています。どぎつい黄色い花を咲かせるこの植物は、どういうわけか人の出入りが減った土地で咲いている印象があります。
個人的に震災後に気づかされたことのひとつに、セイタカアワダチソウの生命力の強さが挙げられます。外来生物法では要注意外来生物に指定されているほどの繁殖力を持つこの植物は、津波の塩害、油や砂礫などをものともせずに沿岸部のあちらこちらで咲いています。殺風景な土地では、背が高く先端に黄色い花はひときわ目立ちます。石巻の門脇小学校の海側の土地、仙台市の荒浜小学校や中野小学校跡地の付近や名取市閖上小学校付近などいずれもこの植物で家の土台が覆われている風景を目にしてきました。多年草の植物なので、震災後に咲いた花の何割かは越冬しているのでしょう。以前、とある取材先で出会った自宅を流されたという男性に「あの黄色い花がうちの自宅のあった一帯に咲き誇っているを見ると腹が立つが、最近あの逞しさが少し羨ましい」といった話を聞いたことがあります。
先頃、仙台市内でも初雪が降りました。間もなく本格的な雪の季節になりますが、あの取材先で出会った方の自宅の辺りだけ、少しだけ多めに雪が降り積もればいいなと願います。また、3月になっても逞しく生きているであろうセイタカアワダチソウの逞しさが、少しでも彼を励ませばいいなと同時に考えています。
木村 敏之|情報レンジャー@宮城