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6次産業化の手法で自立を支援

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    先々に繋がるきっかけになる情報を提供できればと思います。

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    加藤 隆介 (~2014.4まで)

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6次産業化の手法で自立を支援

仙台市 - 2013年07月19日

株式会社アップルファームは、障がい者の就労や経済的自立の支援、形が悪いために出荷できなかった野菜を農家から買い上げて提供する野菜ビュッフェレストランなどの経営を行なっています。素材にこだわり、手間を惜しまず丁寧に仕上げた料理が評判です。
アップルファームでは飲食店経営以外にも農園の管理や、食材の加工を社内で手がけるなどのいわゆる「6次産業化」を早くから行なってきました。「6次産業化」とは生産(第1次産業)・加工(第2次産業)・販売や観光化など(第3次産業)を一貫して行なうことで生産者の雇用創出や所得向上を目指す動きを指します。社長の渡部哲也さんは、農園のスタッフの約半数に障がい者を雇用し、スタッフのやりがいを持たせることと同時に経済的な自立支援も目指しています。

震災後、渡部さんは取引先の紹介で石巻市狐崎浜のかき養殖の漁師と話す機会がありました。狐崎浜では住宅地の被害は比較的少なかったものの、加工場や漁具の大半が流出しました。また、取引先のほとんどが被災したために出荷先のあてがないことで漁業を再開できずにいることを知ります。
渡部さんはこれまで農業で培ってきた6次産業化の手法を、狐崎浜の支援に生かすことを考えました。その仕組み作りには、長年培ってきた障がい者雇用や農家支援のノウハウが大いに役立ったと言います。そして昨年7月、狐崎浜の被災者を雇用して生産から販売までを一貫して行なうために、地元の漁師たちと株式会社 狐崎水産6次化販売を設立しました。まとまった量のかきを買い付けることで被災地を支援し、将来的には狐崎浜産のかきをブランド化したいという計画も持っているそうです。

今回オープンした「杜のかき小屋」は、仙台卸売市場の南側に位置する「仙台場外市場 杜の市場」の中にあります。お店の隣には同じくアップルファームが運営する牛たん焼き料理の「牛たん仙台や」が立ち並びます。仙台市内や近郊の観光施設や道の駅など、大型バスなどで大人数が訪れる施設でかき料理と仙台名物の牛たん料理を一度に食べられる場所は意外に少ないということで、先月下旬のオープンにも関わらず連日お客さんで賑わっているということです。客席は60席。白を基調とした店内は明るく開放感があります。フロア中央にある水耕栽培のプラントで作った野菜は、お店の料理にも使用されているそうです。

杜のかき小屋
株式会社狐崎水産6次化販売

木村 敏之|情報レンジャー@宮城