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未来へ繋げ!双葉ダルマ市

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未来へ繋げ!双葉ダルマ市

双葉町 - 2013年01月12日

昨年に引き続きいわき市南台の仮設住宅駐車場で催された双葉ダルマ市。双葉町民が避難生活を送る埼玉県加須市や郡山市を始め全国から大勢駆けつけ、かつては地元で開かれて­いた市の雰囲気を味わった。

『ダルマ市”夢ふたば明日に踏出せin南台”』をスローガンに掲げ、避難を余儀なくされている人たちが中心となって運営した催しには、子ども神輿をはじめフラダンスや大道­芸など祭りムードもたっぷり。久しぶりに再会して話し込む姿もあちこちで見られた。

ダルマ市は200年の伝統があるが、以前は町内でのダルマ制作はなかった。白河市や調布市深大寺のダルマを露店商が販売していたという。約30年前に県が暴力団を排除する­条例を制定したことから、皮肉にも出店が減り続けた。伝統の市が途絶えるのを危惧した商店街メンバーやJA婦人部が、地元でダルマを作り出したという。

町の向こうに青々と広がる太平洋、町章をモチーフにした特徴あるデザインは、商店街の松本定雄会長がデザインしたと話してくれた。埼玉県から来たというファンの姿もあり、­初めて見る双葉ダルマに興奮していた。

これまで2度に渡って消えかけた伝統は、大勢の町民らの熱意を受けて今年も開催にこぎつけた。仮設住宅で行われた催しは、住民にとっても一層嬉しかったに違いない。双葉町­だけではなく県外のダルマも取り扱う市だが、この日は全国の避難先から訪れて故郷の思い出を買い求め、懐かしむ姿が印象的だった。

レポート:安田 希代美 |情報レンジャー@福島