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双葉町 - フォトリポート

双葉町総合美術展の会場でー

双葉町総合美術展が12月4、5の2日間、郡山市駅前のビッグアイ・郡山市民プラザ... - 2012年12月5日

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    安田 希代美

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双葉町総合美術展の会場でー

双葉町 - 2012年12月05日

双葉町総合美術展が12月4、5の2日間、郡山市駅前のビッグアイ・郡山市民プラザで催された。地域文化の振興を狙いに今年で25回目。町民が毎年楽しみにしている展覧会だが、昨年は大震災の影響で開くことができなかった。

町民は県の内外など各地に分かれて避難生活を送っており、出品数は例年より少ない約100点だった。しかし作品の1点1点には、例年以上に出展者の思いが込められていた。地域のサークルで学んだ人、日々研鑽を重ねた力作などさま毎年の出品を楽しみにしている町民も多いという。

全町民が避難という多くの苦労がある中、仮設住宅や避難所で作品を仕上げたという出展者も少なくない。会場には書、絵画、写真、短歌などが並び、とりわけ書や短歌には震災の苦悩をテーマにしたものが多く見られた。久々に再会した町民たちが作品を前にしながら、まだ戻れない故郷を懐かしむ話し声が聞こえた。

写真の部には震災を取り上げた作品は1点もない。ある出品者が、写真はたくさんあるが当時を思い出したくないとだれもが思ったのだろう、と話してくれた。「写真はそのままを記録するが、良くも悪くも伝えることが怖い。震災で辛い思いを経験し、数多くのありがたい支援も受けました」と語る一方、「しかし今後のために、過度な支援や被災者自立の妨げになるような支援はためにならないのではー。支援の形が変わらなければ人間がダメになってしまう」とも付け加えた。

会場で、「情報を発信する側として本当の姿を伝えて欲しい。頑張って」と、逆にエールをもらった。角度や視点を変えてより細やかに、被災者が本当に必要としているものは何かを知る事で、今後の支援のあり方が見えてくるのかもしれない。

レポート:石塚通|情報レンジャー@福島