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安田 希代美
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20カ月後のいわきの海岸
いわき市 - 2012年11月20日
晩秋の晴天の日、いわき市内の県道382号線を通って豊間・薄磯海岸を訪れた。プライベートで何度も訪れた地だが、震災後は全く姿を変えた海岸沿い。車を止めて黙祷をささげた。
かつて取材した塩屋埼灯台の周辺は、突き出た地形の岬のお陰で津波被害は最小限に食い止められたという。観光スポットの灯台には、この日も大勢の見物客が訪れていた。
382号線を北に向かうと左手に薄磯集落が見えてくる。震災直後のこの地区は、堤防や道路も寸断されていたが、現在はすでに復旧している。海岸線に沿って平行に、南北に住宅が建ち並び、豊間中を始め西側の山のふもとの住宅にまで津波の被害に遭っている。学校の南側にある校庭は今なお、瓦礫が山積みになっていた。
周辺の住宅街は土台だけが残され、約300m先も見通せるほど。1km先には塩屋埼灯台が見え、震災前にはありえなかった光景に呆然と立ち尽くすばかりー。瓦礫は整理され堤防にはカラフルな壁画が描かれたり復旧に向けて進んでいるものの、住宅地に残った土台を見渡すと復興はまだまだ遠く感じられた。
レポート：石塚通｜情報レンジャー＠福島