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挑戦!バイオガスプラント

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挑戦!バイオガスプラント

郡山市 - 2012年11月08日

郡山市にある共働作業所『にんじん舎』。サービス管理責任者の和田庄司さんに話を伺った。

にんじん舎は震災前まで、ワラや養鶏の生鶏糞などに微生物を配合し安全で自然に近い発酵肥料を作って農作物に用いるなど、物を捨てずに再利用する循環システムを採用していました。しかし、原発事故の影響から生鶏糞からはセシウムが5~40Bq/㎏検出されました。国の特殊肥料(堆肥)の基準は400Bq/㎏ですが、この鶏糞で発酵肥料をつくっても今までのように販売する事は難しく、自己保管としてたまる一方です。

このままでは活用循環ができないのを問題視したにんじん舎は、新たな循環システムとしてバイオガスプラントを考案しました。家畜の糞尿や生ごみ、畑の残渣(さ)など再生可能エネルギーの1つであるバイオマスを、嫌気性微生物が分解する過程で発生するバイオガスを製造し収集する施設です。

バイオガスはメタン60%、二酸化炭素40%と水分、わずかな硫化水素を含んでいます。施設内で燃料として利用し電気や温水、蒸気などの熱エネルギーを活用する他に、余剰分の電力は売電する事もできます。しかし、プラント設置には資金という大きな課題もあり、バイオガスプラントの必要性やニーズなどを訴え、協力者を募っています。

現在、各地で山積みとなっているごみ(低放射能汚染有機質)は、福島で暮らす人々の大きな問題です。各地にエネルギー循環システムが立ち上がり、住民と一緒になって身近に取り入れるきっかけを作りたいと、新たなエネルギー循環の実現を目指しています。

 

レポート:石塚通|情報レンジャー@福島