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大評判!ふるさと浪江おどり

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大評判!ふるさと浪江おどり

浪江町 - 2012年10月30日

「帰りたいなぁ、けれど帰れない」。『ふるさと浪江』の歌詞を初めて聞いた人は、涙なしではいられないという。それほどまでに感動するのは、詩の中に町の名所が盛り込まれ、目の前に風景が広がって住んでいたころを思い出すからとか。

避難生活を送る本宮市白沢の石神第一仮設集会所の壁に書かれた1枚の詩に、振付が加えられた。発案者は本宮市の大衆舞踊・藤波流大師範の佐藤カネ子さん。この詩を初めて目にした時、「帰りたいのに帰れない」という住民の想いに深く共感。僅かの時間で出来上がったという。

きっかけを作った青山和子さんを始め、殆どが踊りは全くの初心者。優雅な立ち居振る舞いを覚えるまで、体重が3kgやせたという人も。佐藤さんのアドバイスで、手先まで気を抜かないよう指を輪ゴムで止めるなど工夫を凝らしたりしたそうです。

うわさを聞いて「踊りを見せて欲しい」と県外からも来る人がいるとか。練習日以外の日でも、依頼があれば手拭い1本を持参して集まる団結力。6月から毎週2回の練習を重ね、ここで初めて会ったという町民が踊りを通して本当の家族のようになったと言います。

仮設住まいの女性が和やかに過ごしている理由は『ふるさと浪江踊り』。「どんな人が住んでいるのだろうか?」という最初の気持ちが、「旦那さんの仕事が見つかって良かったね」などと、何でも話し合え関係になりました。仮設の生活は不便で気苦労も多いと想像されますが、古き良き時代の日本がよみがえったような、近所との繋がりを大切にする“心の豊かさ”が感じられました。
 

レポート・動画編集:安田 希代美 |情報レンジャー@福島