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牛と仮設校舎と磐城農業高校

いわき市南部の磐城農業高校を訪れた。町はずれの高台にあり、津波の被害は受けなか... - 2012年10月24日

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牛と仮設校舎と磐城農業高校

いわき市 - 2012年10月24日

いわき市南部の磐城農業高校を訪れた。町はずれの高台にあり、津波の被害は受けなかったそうだが校舎が使用不能で立ち入り禁止。生徒たちは未だに仮設校舎で勉強している状況です。牛の世話をする食品流通科の先生に話を聞くと、地震よりもその後の牛の世話が大変だったと言う。
人間だったら多少の水や食料の不足も、工夫や我慢で過ごせるが、生き物はそうはいかない。石油や食料が極端に不足する中、先生らは牛の世話に毎日学校へ通った。

生徒が販売実習の一つとして取り組む人気の磐農ストアも校舎を出て「なこそ交流スペース」に変更、今年の営業を終えた。市民らに人気の園芸科のシクラメンは、11月12日(月)〜16日(金)に校内で直売する。パンジーは100鉢限定の50円、ハボタン100円。他にも極楽鳥などの高級花も栽培している。

周囲を見渡すと放射能の数値は10月末で0.083μSv/h。最近はいつも0.1を切っており、思った以上に低い。11月1日からは一部の商品がネットショップから購入出来る。中には磐農ストアで瞬く間に完売したジャムも数量限定で紹介している。

学校の被害は甚大だったが、動物や植物など生きている物を扱っているだけに、生命の息吹を感じた訪問でした。

レポート:安田 希代美 |情報レンジャー@福島