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安田 希代美
福島県郡山市出身 ブログと体を鍛えることが趣味の天然石アクセサリー作家 主婦歴23年の諦めない40代
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除染風景ある一般家庭では？
大玉村 - 2012年10月14日
大玉村と本宮市、郡山市で除染の状況を取材した。本宮の旧市内は仮置き場すら決まらず、公共施設以外は殆ど手つかず状態。郡山では校庭の土を削るだけで線量が下がるというデータから、上下の土を入れ替える反転の方法も多いようだ。大玉は高線量地域があり、比較的早い段階で一般家庭の除染が始まった。それは仮置き場が早々と決まった事が大きい。
費用は町内会単位で50万円まで補助する自治体もあるが、町内会は100世帯以上という所が多い。高圧洗浄機を購入し全世帯の屋根から庭まで作業するのに50万円で間に合う訳もない。70歳代の父は近所の子どもへの影響を考え、庭の大木を全部切ってしまった。複雑な事情は一般住家でもある。ある家庭では土を全部削るか草花を残すかで夫婦げんかになった。亡き母が丹精込めた思い出の植物を、ショベルカーで削り取るのは私が同じ立場でも難しい。
除染業者が入った約一週間というもの、洗濯物が干せずにコインランドリーに通ったりと、目に見えない出費やストレスに悩まされる。その間、日中どこにも外出しなかったという知人もいた。同様の事例は各地で耳にした。県中地区は津波もなく、被害が甚大だった地域に比べると見た目の苦痛は少ないかもしれない。しかし目に見えない不安に対して精神的に疲れている人もいる。
実家の前は公園で、除染後の放射線量はかなり下がり子どもが遊ぶ姿も見られるようにはなった。しかし地中には汚染された土が埋められており、100％安心とは言い切れない。郡山市の酒蓋（さかぶた）公園は市内でも線量が高く公園全体を除染した。
家の側溝は汚泥の処理がされていないために一度も手つかずで３μSv/hも検出した。こんな高濃度の中でも生活するのは、その地点に24時間居続ける訳ではないからだろう。除染情報センターのような施設で具体的な知識を知って冷静に判断、過剰な不安を持たないことも大切なようだ。福島市にある除染情報プラザでは専門家が質問に答えてくれ、資料の展示や除染専門家派遣も行っている。
レポート：安田 希代美 |情報レンジャー＠福島