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伝統芸能を受け継ぐ若者たち

郡山市 - 2012年09月16日

『共にがんばろう、ふるさとの復興!』をテーマに、福島県の二つの伝統芸能「柳橋(やなぎはし)歌舞伎」と「じゃんがら念仏踊り」が若者たちによって演じられました。

柳橋歌舞伎は今から300 年前の江戸時代、農家の人たちが秋の収穫を感謝して地元の神社に奉納したのが始まりでした。一方、じゃんがら念仏踊りは400年前から、いわき地方で鎮魂の儀式として行われ今もなお、お盆の時期に新盆の家を回って行われます。

今回の柳橋歌舞伎は郡山市立御舘中学校の生徒たちが源義経と静御前を扱った「義経千本桜 伏見稲荷鳥居の場」を演じました。また、じゃんがら念仏踊りは福島県立いわき海星高校の生徒たちが披露しました。今回の震災で海星高校の生徒2人が亡くなり、その鎮魂の気持ちを込めて震災後、チームを再結成したそうです。

それぞれの公演の終了後に行われた中学生・高校生の対談では、生徒たちが“伝統芸能”という言葉を自然に使い、それぞれが自分のやっていることに誇りをもって、お互いを尊敬し合っている雰囲気が感じられました。

また、会場には今回の震災・原発事故で中田町周辺に避難されているみなさんも招待されており伝統芸能を見ながら地元の方々とコミュニケーションをとられている姿もありました。

柳橋歌舞伎の行われている郡山市中田町は私の家から車で30分程のところです。また、じゃんがら念仏踊りも、いわき市に住んでいたことがあるのでその存在を知っていました。しかし、両方とも実際目の当たりにしたのは初めて。若者たちが受け継ぐ伝統芸能を見て感じたのは、大人の私たちも直接見た感想や感動を広く伝えていくことだということです。そして福島県には多くの伝統芸能があると後世に伝え、大切に保存していくように働きかけ、支援していかなければならないと感じました。

レポート・動画編集千葉 胤典 取材: 安田 希代美 佐藤 純子 |情報レンジャー@福島