木村 敏之
先々に繋がるきっかけになる情報を提供できればと思います。
木村 敏之
先々に繋がるきっかけになる情報を提供できればと思います。
三浦 淳 (~2014.4まで)
岩手県出身仙台市在住 肴と魚を求めて海を彷徨う釣り人
加藤 隆介 (~2014.4まで)
宮城県出身仙台市在住 他人の幸せを撮り続けている中年独身ブライダルカメラマン
坂本 恵一 (~2013.3まで)
宮城県矢本町(東松島市)出身 丸刈りの似合う38歳 今までの合計で地球25周は運転した男
網野 武明 (~2013.3まで)
宮城県名取市出身仙台市在住 粉雪をこよなく愛する庭木の剪定が上手なグラフィックデザイナー
太田 和美 (~2013.3まで)
宮城県仙台市出身在住 大きなものをつくりたがる小柄で童顔なクリエイター
名取市 - 2012年04月03日
宮城県名取市は仙台市の南に位置し、そのなかでも閖上地区は、海岸線に沿う地域です。自然が豊かで、震災前は水鳥の観察会なども頻繁に行われていました。震災による地形の変化をうけ、野鳥たちの生息域の変化が懸念されていましたが、最近では海辺に鳥たちが戻ってきています。
今回私たちは、もともと閖上の地域で商売をされてきた方が中心となって開かれている、集合仮設店舗「さいかい市場」に伺いました。駐車場を囲むようにぐるっと並ぶ22の店舗と7つの事務所。平日の午前中だからでしょうか、お客さんはまばらで、少し静かな印象を受けました。
魚屋さん、お肉屋さん、青果屋さん、写真屋さん、美容室、飲食店、などなど様々な店舗が並ぶなか、扉を開いて声をかけてくださったのは、さいかい市場の会長さんでもある、藤フラワーの伊藤さんです。
伊藤さんは、もともと住んでいた閖上の地域の新たな町づくりについて、次のように仰っていました。
「時間が経てば、仮設にいることも、どうでもよくなってしまう、それではよくない」「3年、5年、同じ時間がかかるにしても、少しずつ工事が進んでいって、ぁあこうなるんだってなると、みんなも元気が出てくる」「出来上がるまでは時間がかるみたいだけれど、早めにこうしてスタートするという構想で」「まずはいい街をつくってもらって、出来上がったらあとはそこに住む人の意見を入れていけばいい」と。
沿岸部の土地利用については、専門家の意見等をもとに県としてのビジョンが示され、それらに基づいて各自治体の構想が練られ、工事が進められていきます。
市場開設にあたっては、立地や間取りなど、行政の方と意見を違えることもあったそうです。
「不安はある」「保証はない」「もう戻れない」と言う現状に、「進むしかない」という前に向かう気持ちで挑む伊藤さんのお話からは、”まちづくり”は商売が支える!という想いが感じられます。
商売人が、「おはよう」「どこに行くの」「いい天気だね」「今日は○○が美味しいよ」なんて住民に声をかけると、顔見知りになって、コミュニケーションが始まります。ときには、「あれ、あのおばぁちゃん今日はまだだな」とか、「ぁ、今日はお客さんが来ているのかな」「風邪引いていたけど、元気になったんだな」なんて、ただたんに顧客情報としてではなく、見守る気持ち―思い入れも育っていきます。
住民の方も、「○○屋さんに頼んでおけばいいかな」「○○屋さんに顔を出しておこうか」なんて、人と人の顔を見ながらのコミュニケーションをとろうとするようになるかもしれません。
自分だけの区切られた場所や、何でもそろう大型のショッピングセンターも便利だけれど、そこにはなかなかないものが、きっと「さいかい市場」にはあります。
ここは、復興の階段の一つ。
各地で営業が再開され始めた仮設市場は、新しい街づくりの基盤となる新しいネットワークが生まれ、育まれる場所として期待されています。
開設までの盛り上がりから少し落ち着き、平日の昼間は、まだお客さんの足も少ないようです。
仙台空港アクセス鉄道の美田園駅近くですので、公共交通機関をご利用いただいてもお越し頂けます。
これからまた、新しいお店も順次開店していきます。
お惣菜や青果、地酒など、美味しいものがいろいろ食べられそうです。
遠方からもぜひお越し下さい。
一緒に街をつくり、見守り、育む。繋がる。そんな気持ちで覗いてください。
利用されたみなさまからの、嬉しいお知らせををお待ちしています。
レポート:飯田章乃|情報レンジャー@宮城
本編字幕に誤字がありましたので、お詫びして訂正申し上げます。
(誤)フジフラワー
(正)藤フラワー
大変失礼致しました。