安田 希代美
福島県郡山市出身 ブログと体を鍛えることが趣味の天然石アクセサリー作家 主婦歴23年の諦めない40代
安田 希代美
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いわき市 - 2012年12月28日
「震災のことは思い出したくもないー」と話すのは、いわき市豊間で「和風れすとらん福仙」を経営する73歳の安龍恵子さん。そう言いながらも、当時のことを語ってくれたのには訳がある。
津波直後、近くの学校に避難して食べ物はおろか飲み物にも不自由していた住民に恵子さんは無料で飲料品を届けた。「これで生き延びることが出来る」と何度も頭を下げる姿を見た。来店した常連には「無事で良かった!」と涙ながらに喜ばれ、自分も「生きていて良かった」と思ったという。
大勢の友人・知人を亡くした恵子さんは、津波が来ると予想したけど逃げようとはしなかった。何故なら「店があったからこそ今まで生活が出来た」と覚悟を決めたからだ。偶然、その判断がいい結果を生んだ。津波は裏の小川までも逆流、もし方向を間違って逃げていたら助からなかったかも知れない。辛かったのは弟が地震のショックで亡くなった時だ。「店はもう終わりにするので、自由に使って下さい」と3部屋を消防団や自衛隊の詰め所に開放。大広間は約3カ月の間、宿泊所に利用された。
地震の被害もひどく、一時は「もう店を閉じよう」とも思ったが間もなく一念発起。これまで利用して頂いた恩返しがしたいーと再開を決意した。豊間の生まれではない恵子さんは当初よそ者として、この地方の方言で「木っ指し」(根っこがなくても生える)と呼ばれた。それでも頑張り続け、団体客が立ち寄るまでの立派な店に育て上げた。日頃から、今があるのは“いわきや豊間のお陰”と思っていた。
恵子さんは震災時の平成23(2011)年は年女だった。この日訪れた情報レンジャー隊員2人も偶然2周りと3周り年下の卯年生まれ。従業員にも卯年が多く「卯が揃った」と談笑したもののすぐに、「大震災が起きた卯年なんかいらない」と言い放つ恵子さんの言葉には、津波という大災害を体験した人ではないと発せられない苦悩が感じられた。
「私がいないと寂しがるお客さんがいるかも知れない」と、不自由な足を押してレジに座る毎日。近くの小高い丘の「天の山」に見守られているかのような店内には、今日も大勢の市民や観光客が笑顔でランチを頬張る姿があった。
和風れすとらん福仙: 福島県いわき市平豊間榎町91 0246-38-2452 営業時間 11:00~14:00
レポート:安田 希代美 |情報レンジャー@福島